売れない商品を売り込む営業さん

売込みは門前払いせずに相手をするようにしています。購買担当者では珍しいと思っています。

売込みを門前払いすると、機会損失になるというのが第一の理由。第二の理由は売込みの切口が楽しみだからです。

年に1回もありませんが、たまたま探していた目的に合うものに出会ったり、直後に需要が発生することがあります。売込みを門前払いしていると出会えてないので機会損失となります。

売込みの切口は、意表を突いてもらえると面白い。特に負け戦決定の商品。営業さんにしたら売れと言われて指示されて、電話でアポとって、私から電話口で需要がないこと、スペックが満足しないこと、競合メーカーよりはるかに高額なことなど全て聞かされてて、それでも面談まで持ち込んだわけなので、何かしらの作戦があるはず。

と、思っていてもノーガードで突撃してくる営業さんがほとんどです。会えば何とかなると自信がある場合もあるし、会うことが仕事になる場合もあるようです。どちらも予想の範囲内なので退屈です。

負け戦でも、少数派ですが、作戦を練ってくる営業さんがいます。浅知恵程度でも考えてくれた形跡があれば嬉しくなります。

私の場合、売りたいのか、利益が欲しいのかを率直に確認します。その分岐点は競合が存在するかどうか。競合が存在すれば需要があることの裏返しなのは大きなメリットだが、原則とし価格競争に勝つしかありません。利益は企業努力次第。安ければ買うので売込みも必要ありません。価格のヒントは教えてあげます。彼らも原価把握しているから、頭の中で利益を弾きます。その先の対応は限られます。高くてどうしようもないこともけっこうありますが、そんな会社に限って粘ります。手持ちの切口を全てぶつけてきます。高くても買うことなんてないので、結論は決まっています。でも、感じの良い営業さんが相手なら最後まで相手をしてみます。それがけっこう面白い。

競合不在の場合は売って利益がとれるかもしれないレアケースですが、新規事業を計画しているような場合で、新しい技術を求めているようなケースです。既に需要があるのに競合不在なんてことは普通はありません。こういうケースに出会うことがあるので売込みは門前払いにしないようにしています。

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