工事概算 4
材料の積算価格が計算できたので、今回は配管工事費です。
配管工事と一言にいっても、ポンプ周りや流量計周りと、ただただまっすぐ配管を敷設するのでは、単位長さあたりの手間が大きく異なります。
予め配管工事費Aと配管工事費Bとして配管工事費を分けて、歩掛を用途に応じて変えます。
配管工事費A
配管工事費Aは本来の意味で歩掛を使います。
配管工事の歩掛は細かな条件毎に設定されています。グラフは今回の例に合わせて、歩掛を配管工事単価に変換したものです。
配管が太くなるほど工事単価が上がり、100Aを超えたあたりで急激に単価もあがっていきます。単価は2015年ぐらいの値を使っていて降るので要注意。
配管工事費B
50A‐SGP×100mの配管を敷設というだけの条件だと、ポンプや流量計の設置を考慮しませんが、バルブは複数取り付けると思われます。
コストを下げるためにバルブやポンプを支給することがあります。
バルブの数がいくつ取り付けられるか想像するのは難しいです。今回は、10mに1つボールバルブが取り付くと想定します。
表から歩掛が0.2ということがわかります。これに配管工の日当を掛けます。
27,400[円/日]×0.2 × 10個= 54,800円
※大阪の必要経費込み労務単価
消耗材料費
配管工事をするには、色んな工具や機械を使います。
溶接すれば、溶接棒を使います。配管を切れば、切断工具の歯もちびります。
バリを取るには砥石も使います。これらの費用を歩掛で計算します。
消耗材料費の歩掛を0.1として、配管工事費A+Bに掛けます。
消耗材料費=(配管工事費A+配管工事費B)×0.1=(768,570 + 54,800) × 0.1 = 82,337
塗装工事費
配管材質がSGPなので、塗装することを想定します。
配管の設置場所が屋内で、配管保温がありませんので、下塗り2回+上塗り2回の塗装仕様で考えます。
実際には、錆止め2回塗りが主流かもしれませんが、この段階では安全側としておきます。
配管の塗装単価は建設物価の値を採用しています。
50A‐SGP フランジ接続の配管塗装単価は、730円/m
100m×1.1×730円/m=80,300円
※練習なので、このまま進めますが、この工事規模だと諸経費出ないので小規模工事の場合は交通費など諸経費を考慮する必要があります。
直接工事費
以上で、直接工事費が出揃ったことになります。
他にも、床・壁貫通、保温工事、足場工事なんかも直接工事費に入ります。直接工事費の次に間接費を計算するのですが、直接工事費の規模や、請負業者の規模によって異なる歩掛を直接工事費に掛けて算出するので、ここは厳密にしてください。
※単価は2015年ぐらいのつかっているので要注意
次回は間接費を説明していきます。