19 これまでの中間まとめ
冷凍機の能力を求めるために、これまでに説明してきたことを全て動員する必要があるので、中間まとめをしておきます。
分散機に必要な冷却熱量
モーターの定格容量 × 80% = 必要な冷却能力
対数平均温度差
高温側と低温側の温度差が20℃以上確保できない場合は要注意
冷水の入口-出口温度差は基本5℃
必要な冷却熱量 ÷ 5℃ = 冷水流量
層流と乱流とレイノルズ数
ジャケットは流路が狭いことがある
冷水流量と圧力損失の関係
圧力損失が高いと冷水が流れません。
湿り空気線図
①乾球温度 単位:℃
乾湿計(右写真)は、二つの普通の温度計が並んでいて、左はそのまま(乾球)で、右は球をガーゼで包んで下端を水に浸してあります(湿球)。
左の乾球で読み取った値が乾球温度です。
②相対湿度 単位:%
普通に湿度といえば、相対湿度のことです。
③比エンタルピー 単位:kJ/kg〔DA〕
内部エネルギーというのは、その物体の運動エネルギーと位置エネルギーをあわせたものと考えてください。要は物体の持ち得るエネルギーです。
空調の外気条件
明確な決まりはありません。
年間最高気温(1日平均)と年間最高湿度(1日平均)を組み合わせて決めるのも方法。
空調計算
外気条件の比エンタルピーと目標とする空調条件の露点温度(湿度100%)の比エンタルピーの差に風量を掛ければOK。
総括伝熱係数
コンデンサを含む熱交換器の性能を示す総括伝熱係数は、単位面積、単位時間、単位温度差(対数平均温度差)当たり伝えられる熱量を表しています。
伝熱量Q=総括伝熱係数U×伝熱面積A×対数平均温度差ΔT
凝縮潜熱
凝縮したい溶媒(溶剤や水)の量に凝縮潜熱を掛ければ、コンデンサに必要な冷却熱量。コンデンサに必要な冷却熱量が分かれば、コンデンサの仕様が決まります。
深く考えれば難しいのですが、上っ面だけなら大したことではありません。難しいことは必要になったら考えましょう。
次からは具体的に計算してみます。
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