16 コンデンサ
これまでに分散機や空調機の冷却について説明してきました。
今回はコンデンサ(熱交換器)の説明です。
熱交換器には様々な形式がありますが、コンデンサは熱交換器であると同時に凝縮器でもあるので、身近な形式はシェル&チューブ方式のものかと思います。
水とか溶剤とかの蒸気を冷やして凝縮(気体→液体)する目的で使われることが多いです。
具体的には、混合されてしまった溶剤等を沸点の違いを利用して精製したり、排気中に含まれる溶剤蒸気を大気に出さないように回収したりします。
分散機にしても、空調機にしても、冷却能力を計算するのに総括伝熱係数を考慮しませんでした。
総括伝熱係数は単位面積、単位時間、単位温度差(対数平均温度差)当たり伝えられる熱量を表しています。
この数値が大きい熱交換器ほど熱交換がよく行われ、性能が良いと判断されます。
総括伝熱係数というのは、伝熱管、スケール、境膜など全てをまとめた数字です。便利な係数ですが、説明は結構面倒です。
次回は総括伝熱係数について説明します。